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有限会社近藤園は住環境と緑の調和を社会に提供します。
有限会社近藤園
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ドイツに日本庭園を

そのオファーは突然やってきた!

入間市の姉妹都市のドイツ・ヴォルフラーツハウゼン市はもともと「オオカミの住む家」という意味で、その言葉が書物に出てから2003年が1000年目に当たります。
そのお祝いの気持ちを表すため、入間市国際交流協会がヴォ市に日本庭園を贈ることとなり、入間市国際交流協会から入間市造園組合に依頼があり、私と金子君(金子庭園)、吉田君(翠松園)の3人が選ばれました。

それにあたり、私が設計担当、吉田君が現場担当、金子君が工程担当というおおまかな割り振りで、事前に現地の写真と図面から設計を行いました。

2002年4月にまず現地へ調査へ行く事になりました。
吉川造園組合長のほか、金子君、吉田君、私、市役所から当時の大野自治文化課長が同行。
現地確認や周辺の環境把握、樹木の調達場所の確認、石材の調達の確認、自然保護団体との協議等を行いました。

ドイツの石材は日本庭園に普通使うような河川で転がされて自然に丸くなった石はなく、ダイナマイトで爆破したようなものしかないので、実際に作業をするとなるとこうした素材感や様々な要素に多少のギャップがありそうです。
そしてドイツでは自然保護団体が強く、何かを作るときには自然保護団体との協議が必要とのことでした。
どうやら簡単に物事は進まない様です。

プランを作成する段階で、こちらでほぼ徹夜で選んだ植栽リストはほとんど却下されてしまいます。
ここの土地がアルカリ性なので常緑樹があまり使えないのが理由でした。

ドイツ滞在の9日間

そんな経緯で20003年9月1日に現地入りし、およそ150坪の庭園を造園技師3名で9日間で作るというかなり無謀な工程が決定しました。
入間市役所から坂本氏が同行し、通訳も技師1人に1人ずつ付けていただきましたが、最終的にはみんな作業員に・・・。
その奮闘をご紹介します。

9日目

最終日は朝から雨・・・。 雨が降っている為予定を変更し、残った草物の植栽は行わずに蹲周りの仕上げのみとしました。 海の中に砂利を敷いてごろたを並べます。 飛び石周りにも砂利を敷き、筧に飾りをつけて終了。 雨なのであとの細…

8日目

いい天気だ! 今日は低木植栽を行います。 地元の方々が、植栽するために子どもたちをはじめ色々と声を掛けて人を集めてくれています。 しかし8時に現場に行ってみると、低木が届いていません・・・。 高木の時には10時のはずが8…

7日目

金子君と吉田君は引き続き石橋とそれに伴う飛び石の直しをします。 そして私は入り口から園路の表層をユンボで掻き、その後整地をする作業を行います。 坂本さんは植栽を始めてもらいます。園路が園路らしくなるとよりいっそう仕上がっ…

6日目

この日の朝、前回フランクフルト空港で案内してくれた三輪さんから電話が! 休みが取れたのでこちらに来るとの事でした。 そして、いつも通り8時に作業開始。 こちら4人、通訳3人+ルイージ。 初めに塔を立てるのですが、九層もあ…

5日目

朝8時に現場へ行ってみると、大型クレーン(クラムシェルのようなもの)と土がダンプ一台到着していました。 今日は高木植栽。大型クレーンが今日しか使えないので、少なくとも根鉢の大きいコブシ等は植えてしまわないといけないのです…

3日目

天気も回復し通常通りの作業を行います。 しかし予定よりかなり遅れているので内心は不安で一杯・・・。 しかも仕事の勝手が全く違うので、果たして期間内に終わるのかが早くも微妙な雰囲気になってきました。 だからといってヤバそう…

4日目

この日は樹木が大型トラックで届きます。 日本では根を切って麻布等で巻き、移植するのですが、とても大きな鉢に入って届きました! これなら枯れる心配があまり無いですが、根がとても大きく、穴を掘って植えるのがとても大変! 何と…

2日目

この日は朝から雨・・・。最悪だ。 雨天の作業を想定していなかった訳ではありませんが、滞在期間は限られているし、「今日はやめとこう」なんて言ってられません。 安全を確保する為にも本来は雨での作業は避けたいところですが、仕方…

1日目

作業開始の前日にヴォ市へ到着。 簡単に現場を確認し、大まかな造成を現地の方達にお願いしてあってので、翌日から本格的な作業を始めます。 そして翌日、石材が到着したのでおおよその配置を重機で行います。 てっきりクレーンが来る…

フォトギャラリー

当時計画段階で作成したイメージスケッチと完成した庭園、その他当時の新聞記事などです。